ベトナム人技能実習生送り出し機関で働く日本人が、ベトナムで手に入る材料だけで燕三条背脂ラーメンを作った件につきまして

ベトナムにいて日本食が食べたくなることはほぼありませんが、背脂ラーメン発祥の地と言われる燕三条で育った私としては、時々脂を補充するのも兼ねてラーメンが食べたくなります。

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 ハノイにもラーメン屋がありますが、私はラーメンが食べたいのではなく、燕三条の背脂ラーメンが食べたいので、ほとんどハノイでラーメン屋には行きません。

背脂ラーメンを食べるためには、自作する他ありません。今まで何度も失敗してきましたが、今回は結構いい線行ったと思います。

きっかけはたまたまスーパーで、鶏ガラが50円くらいで売っていたので買ってしまったことから始まりました。燕三条は豚骨じゃないかと思いますが、間違えて買ったのと、鶏ガラ使っている店もあるのでま、いいかと思いました。

また、燕三条ラーメンの特徴として、見た目背脂ギットリですが、食べると魚介ダシが効いてサッパリというところです。そのため、魚介系の乾きものが必要ですが、煮干しもカツオもないし、ローカルで手に入る食材以外使いたくないこともあり、ビンマートで煮干しみたいな半乾きの小魚が売っていたので、それを活用することに。

 

ベトナムで手に入る食材だけで作る燕三条背脂ラーメンの作り方

スープを作る

まず、煮干しのようなものを一晩水につけてダシをとろうとしましたが、半乾きだからかダシはあまり出ていない模様。

鶏ガラは一度少し煮てアク取りをしてから、チャーシュー用の豚肉と一緒にコツコツ煮て、途中から煮干しみたいなものをつけていた水を煮干しごと投入して、弱火で2〜3時間煮込み、ラスト1時間には、追い煮干しで大量の煮干しを追加して煮込みました。

2〜3時間では短いでしょうが、現地の食材を使うのと、手間と時間をあまりかけたくないというのもありました。

今まで失敗してきたのは、ここで玉ねぎなどの野菜も一緒にグツグツやってしまったことで、スープが甘くなるので、味噌ラーメンや、他の種類や地域のラーメンなら良いのですが、燕三条背脂ラーメンは、味に角があるというか、尖った味がするような気がして、野菜の甘さが出てしまうと違う味になってしまう。

最初は味に醤油や煮干しの味の角があるが、玉ねぎをつけて食べるとだんだん甘くなっていくのが特徴です。

 

タレを作る

醤油を切らしたままだったので、近くの韓国食材屋で韓国の醤油を買いました。細かいことを言わなければキッコーマンとあんまり変わりません。

酒もみりんもないし、現地食材ではないので使用しない。

醤油に水と生姜とニンニク少々、ネギと煮干しのようなものと、塩と味の素を入れ、ひと煮立ちさせておいておく。

 

チャーシューを作る

スープと一緒に茹でた肉を途中で取り出し、上記のタレの半分くらいと一緒にビニール袋に入れて漬け込み。

チャーシューのタレをラーメンに使ってしまうと、旨味や塩分などをチャーシューに取られてしまっているのと、豚の香りや味も強くでてしまうため使わない。

 

背脂を作る

これが一番の課題でした。市場に行けば、豚の背脂とかだけ売ってくれると思いますが、その注文するのがハードルが高い。

そのため、チャーシュー肉が煮えた後の皮と肉の間の脂分だけをカットして、包丁で細かく刻み、その後あらいザルで濾しました。なんとなく背脂っぽくなりました。

 

麺はどうする?

麺はもともとスーパーに売っている卵麺の太麺を使うつもりでした。ホアンキエムに行くと、卵麺の生麺を売っているところもありますが、細麺なのと、日本のラーメンとは違う香りがついているので使いませんでした。

手打ちするのも考えましたが、それをやってしまうと二度とつくらないハードルが高いものになってしまうので、その辺にある材料で、短時間で別のことをやりながらチャチャッと作れるのを目指していたので、今のところ卵麺でま、いっかと思いました。

 

果たしてお味は?

けっこういい線いってる。今まで挑戦したときは、野菜の甘みが出てしまったことから全然違うものになっていましたが、今回は野菜を生姜とニンニクとネギを少しだけしか入れなかったのが良かったのでしょう。

煮干しのようなもののダシがしっかり効いていて、はっきりと角のある味になっていて、背脂も背脂っぽい。

しかし麺が乾麺なので、スープ含めて全体としては背脂ラーメンのカップラーメンよりも美味しいが、インスタントラーメンみたいだ。

やはり生麺がほしい。それも極太麺が。

 

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