最近は送り出し機関にも国内にいる外国人を紹介してくださいという連絡が来るようになった。

SNSや外国人材業界のブログなどを読んでいると、「10月には入国再開を期待…」というような記事を見かけます。

なぜ悪いことは底を打って、これからよくなると期待できるのだろうか?まだ試合は始まったばかり。コロナ封じ込めに成功しているベトナム政府ですら、まったく油断していないし長期にわたるものだと考えている。

最近日本の人材紹介会社から「日本にいる外国人を紹介してください」や「技能実習生修了者を紹介してください」という内容のメールをよくいただくようになりました。

OTITの各国の送り出し機関リストを片っ端から送ったと思われるものや(国名が間違っているのもあった)、BCCで送られてくるのもあった。一応返信はしましたが、相当の数の送り出し機関からの返信が来ると思うので、お付き合いに発展する可能性は低いですし、手を出すべきかどうかと考えると、私は否定的です。

日本にいる外国人を紹介するのはできないことはないですが、よその会社で働いている人を辞めさせて引き抜いていく行為なので、法律がOKでも送り出し機関の立場でそれに手を出してしまうのは法的にもお客さんからの信頼という視点からもどうかということと、Facebookでもちょくちょく本人不在でブローカーとブローカー同士が「売ります買います」的なノリでそういう情報交換が行われているので、手を出したとしてもメリットがあるのかどうか。

ベトナムから送り出す場合は面談を重ねて本人の性格や想いなども確認しているのを、日本在住だとそれがやりにくいのでどんな人かよくわからないことや、面談を重ねて紹介しても面接に現れるかすらもわからないし、面接で決まったとしても、やはり別の会社にいくことになって音信不通になったりなど手間の割に得るもの少なく、そもそも有料職業紹介を持っていないのに日本でそんなことをしても良いのだろうかという疑問も浮かびます。

日本にいる外国人を探すんだったら送り出し機関に頼むよりも、国内でベトナム人を採用したりしてやったほうが精度が高いのでは?と思います。

察するに、日本の外国人材の人材紹介会社や登録支援機関や監理団体もコロナ禍で入国できず厳しいため、国内にいる外国人で回していきたいという流れを感じます。

前から予想してきた通り、ビフォーコロナとアフターコロナでは外国人材業界は変わっていきます。コロナ禍で帰国できなかった人たちが本人の意思とは別に長期滞在モード、状況によっては永住モードになりかねないため、短期的には海外からの送り出しなどいらなくなっていくのではと思います。