ベトナム人技能実習生送り出し機関で働く日本人の闇落ちの件につきまして

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外国人材で日本の多様化を通した活性化だと希望に燃えて、送り出し機関での仕事をはじめた当初、業界の先輩方に何人か会いに行ったのですが、最初からかなり胡散臭そうな、白けた目で見られました。

今までの人生でいろいろ変なことはしてきましたが、ここまで胡散臭い目で見られるのは初めてでした。

業界に2年もいて少しわかってきました。

まず、私も日本人からうちの会社の方に連絡が来ると、まずは「これ、大丈夫なんだろうか?」と警戒することが習慣になってきました。最初から荒稼ぎできると思って違法ブローカー志願者とかもよく混じっていますが、正義感を持って関わりはじめたのに、違法ブローカーとなる闇落ちもよくあるということがわかりました。

当時の自分(今もそうみられているのかもしれませんが)は、「こいつ、きれいごと言っているけど業界のこともわからないし、どうせすぐ闇落ちすんじゃね?」という感じだったのでしょう。

最初からアホか悪意を持っているアホ悪質ブローカーもうじゃうじゃいますが、今回はそういう連中のことには触れず、普通の人や理想を持った人が闇落ちすることについてです。

正義感を持った人の外国人材業界での闇落ちのパターン

1.正義感を持っているが合法的な立場でないため、無理やり業界に入り込む複雑なビジネスモデルを作り、結局実習生たちの借金などの負担を増やす

「この業界を適正化するぞ!」と意気込んで業界に入ったものの、挫折や裏切り、信じられるものがなくなって、「これは自分でやるしか」となり、しかしライセンスもない違法状態でやるにはボランティアか違法ブローカーになるしかなく、いつの間にか違法ブローカーになってしまう。

私も前勤めていた送り出し機関が悪質だったことで退職したときに、「信じられるものはなにもない!自分でやるしかない!」などと考え、違法ブローカーとしてやっていく闇落ちしかけたことがありましたので気持ちはよくわかります。

そもそもいらない立場の人が関わろうとすれば、その分どこかでお金がかかって、出どころは実習生たちの借金だけです。

2.送り出し機関のスタッフなどをやっていくうちに、自分でやったら丸儲けじゃね?と欲が出てしまう

仕方なく違法ブローカーに手を染めるだけでなく、業界にいて金の流れがわかってきて、「これ、自分でやったら儲かるんじゃね?」と考えはじめて手を染める人もいます。

口では「実習生のために」とか「この業界を変える!」「搾取をやめさせる!」ということを言っているのですが、要するに自分が搾取したいだけの話です。

送り出し機関も搾取と言われますが、日本側からの収入がほとんどない現状の制度の中、実習生から手数料をいただかなければ運営できません。

その手数料がばからしいほど高額にとっているところが多いので搾取の印象がなくなりませんが、それを利用して送り出し機関という敵キャラ設定して、正義の味方のフリをして搾取をもくろむ連中は本当に許せません。