ベトナムの送り出し機関の経営者やスタッフがみんな同胞を搾取して苦しめているというのが間違っている件につきまして
日本語が理解できない日本の人材業者たち
昨日の投稿で、「クソアホ行政書士&登録支援機関やっているヤツが、企業から紹介料を受けとろうとする送り出し機関は悪質」などというSNSの書き込みがあったと書きました。
こういうバカはシカトするに限ると思っていましたが、同意している連中や、「いいね」もつけている連中も多く、どうもこれは一言いっておかなければならないぞと思って、冷静を装ってコメントしました。
現在悪質送り出し機関と言われているのは、手数料が高いところが悪質と言われていますが、それは人材側から高い手数料をとっているからです。貧しい上に、日本で働いたところで大した稼ぎにはならないのにたくさんとっているからです。
通常の人材紹介などでは、企業が人材紹介会社へ払うはずの手数料を、企業ではなく本人やその家族たちが支払っているからおかしなことになっているわけです。
特定技能で政府が防ごうとしているのはこういう問題ですが、先ほどのクソ行政書士やそいつの投稿に追従したり「いいね」したりする連中は、この基本中の基本がわからないようで、
「企業から手数料を取ろうとする送り出し機関は悪質。」
というねじれた解釈を当然だと思っている連中がいるのです。しかもシャバの人たちではなく、業界の人です。信じがたいことですが。
こういう人たちは、ニュースで「送り出し機関が多額の手数料を取る」という問題を、企業から多額の手数料を取るのが問題だと本当に思っているのかな?だとしたら、日本人なのに日本語の読解力や理解力どうなっているんだろう?
SNSで日本人よりまともな意見を書き込むベトナム人の送り出し機関スタッフや経営者たち
あのアホ行政書士の投稿で私が書き込んだのとほぼ同時に、ベトナムの人材会社のベトナム人の女性も冷静だけど怒りのコメントを書いていて、
「なぜ企業から金をもらってはいけないのか?企業が負担しないで、本人から取る方よほど悪いことではないか?」
ということを書いていました。
その後彼女は自分で問題提起の投稿をして、そこにまた日本のおバカな上から目線の人たちがズレたコメントをしていて、彼女に冷静に指摘されていました。
こういうのを見るのは、初めてではなく、結構SNS上でベトナムの送り出し機関に勤務している人や経営者が、まっとうな日本語でまっとうな意見を言っているのを見ることもあります。
そこに日本語の理解力が足りないバカ日本人が上から目線でズレたコメントをしているのも、しょっちゅうではないですが、時々あります。
日本語の理解力、文章力でも外国人に負けているね。
「ベトナムの送り出し機関=諸悪の根源説」って間違っていると思うんですよね。
悪いには変わりはありませんが、日本の共犯者もたくさんいて、アホ行政書士のような共犯者たちが その認識がないまま、ベトナムや送り出し機関をスケープゴートにしているのが実際のところです。
技能実習だけでなくて、技人国での紹介も必死こいて候補者みつけて面接調整したり、いろいろ手続きしたりと、やることも責任もたくさんあるにも関わらず、
「紹介料いらないよね。」
「日本で働く機会をあげているんだから、本人たちにタップリ払わせて、うちに紹介料2000ドルくれるのが当然でしょう」
という日本の人材紹介会社が腐るほどあります。
私が働いているところは、そういうところはみんな断っているんですが、ベトナムで送り出し機関とか人材紹介やっているような会社も食っていかなければならないため、そういう仕事にも手を出さざるを得ないところが結構あると思います。
私の勤務先の社長も過去10年にわたってそういう日本人ばかりだったのにうんざりして、私が入社したのと同時にそういう客とは縁を切っているので、優良な日本の会社と信頼関係を作るというプレッシャーがかかっています。
厳しい競争もありますが、日本でもまともな考えを持っていない人が多いので、「まともな日本のお客さんとまともな手段でつながる」という本来なら当たり前のことが、プレッシャーを感じるほど難しい業界です。
この業界が良くならない根本は、送り出し機関が悪質だからとか欲かいているとかだけでなく、日本側が送り出し機関側の足元を見て過剰な要求をしてくることや、送り出し機関も食っていかなければならないため日本に行くチャンスをつかみたいという人たちの足元を見て、嫌々ながらでも日本側の要求に答えているところもあるでしょう。
金のために平気で同胞を売れる人もいますが、結構まともな考え持っている人もたくさんいると思いますよ。下記の記事のように、送り出し機関に就職したものの、ひどい状況を見て、「もう送り出し機関では働きたくない」というベトナム人も多いそうです。
本来なら、こういう人たちがやりがいのある職場にならなくてはいけない業界ですが。