ベトナム人の名前の発音につきまして
ベトナム人と一緒に仕事したり、友達になったり、送り出し機関に視察に行ったときなど、「私の名前はXXXXです。」と行ったときに、XXXXXの名前だけ聞き取れない、何回聞いても一瞬後には忘れてしまいずっと覚えられない経験をしたことのある人は少なくないはずです。
ベトナム語は、日本人の理解できるカタカナ発音からはちょっと想像を絶する発音なので、名前のところだけ全く聞き取れないし、一度なんとなくわかっても次の瞬間には忘れる。
そのため、日本語を使う仕事をする人は、「私はヒエンです」「私はトランです」など、日本人でもわかるカタカナ発音で名乗ってくれるため覚えやすい。
しかし英語が公用語の会社で仕事しているときは、「I'm xxxxx」となってしまい、そこだけ聞き取れないため、同僚の名前がずっと覚えられない。
前職で、ベトナム人女性社員が「こいつ、私達の名前全然わかってねぇな」ということで、何回もテストされた。見事に合格しましたが、なかなか難しい。
技能実習生なども、長い研修期間の間に、「日本人相手にするときにはこう発音しなければならないのか」ということを受け入れるようになってきます。
しかし、日本で一年間のインターンをする大学生の研修中に、「私の名前はフ・オ・ンです」と言うようにしてくださいと伝えたら、「いいえ、違います」と拒絶。
日本人はこれしか理解できないし、そうしないとずっと名前を覚えてもらえないと伝えても「いや、全然違うんだけど…」となかなか納得しない。
それもそのはずです。
私の名前はHiroakiですが、英語圏の人には発音できず、何回自己紹介しても「ハーイローカーイ」となってしまう。
いっそのこと、「I`m ハーイローカーイ」と名乗ればよかったのかもしれませんが、それは私の名前ではないので、とうてい受け入れることはできない。
ヒロと名乗れば良いのでは?と思うかもしれませんが、「ヒロ」という発音に近いのは「ヒーロー」で、少年の頃、「Call me Hiro」と言ったら、オーストラリアから来ていたワーキングホリデーの兄ちゃんたちが、「コイツ、自分のことをヒーローって言えってよ」と私にわからないと思って仲間で爆笑しているのを聞いてしまってから名乗れなくなっていました。そのため、今でも外国人に名乗るときは簡単に発音できる名字で名乗っています。
海外で働くというのは大変なことです。その文化に適応するために言葉を覚え、自分を変える必要もあり、名前まで変えなければなりませんから。
上で例で出した「私はトランです」のトランにいたっては、スペルはTranで、チャンと発音するので、全く自分の名前とはかけ離れているわけです。チャンでも日本人は覚えられますが、本人は「トラン」と名乗り、周りの日本人もトランさんと読んでいます。全く名前が変わっています。
台湾人などは外国人に名前を絶対に覚えてもらえないことを前提に、英語名をつけている人が多いです。日本に行くベトナム人にもこの感覚で違うとわかっていても「こう名乗るのだ」と名前を変える努力してもらいますが、それでもたまにベトナム人の名前がカタカナ発音ができていなくて理解できないとか覚えられないとかあると思いますが、ご理解いただけますようお願いいたします。