初の感染者でハノイが戦慄。ベトナムでコロナウィルスに感染したらどうなるのか?

先週の金曜の夜にハノイで初めてのコロナウィルス感染者がでてきて、戦慄が走りました。

イタリア、イギリス、フランスなど旅行して帰国したばかりの女性が感染していたそうで、彼女の住む家のエリアが一時封鎖されました。

そして、今までは日本や他国に比べると買占めなどはなく比較的落ち着いていたハノイ人が、生活必需品などを購入するためにスーパーなどにおしかけたそうです。

 

私の同僚などは結構普通で、「スーパーに人が殺到していたね」という感じで、土曜の昼も国際女性の日 でゆっくりカラオケパーティしていたので、受け止め方は人それぞれで、すべての人が買いものに走ったわけではありません。

 

 

政府も「食べ物は十分にあるため落ち着くように」という声明を出し、封鎖されているエリアにも食料が配られました。

 

その後はこんな感じでその通りを消毒

 

そのイタリア帰りの女性の運転手や、家族も感染し、同じに飛行機に乗っていた外国人や政府の高官も感染していることがわかりました。

 同じフライトに乗っていた外国人は、すぐに居場所が特定され、ハロン湾やダナンなどで検査され、感染していることがわかり、そのまま隔離されることとなりました。

 

 

コロナよりも恐ろしいのは、感染者への憎悪

コロナよりも恐ろしいことに、イタリア帰りの女性の名前も住所も公表され、SNSも特定されて写真なども拡散され、ヘイトの対象となっています。

「コロナに感染しているのにウソをついて入国した」→これは本当だったらしい。(3/10追記)、「ユニクロ1号店のオープニングセレモニーに行った」「感染しているくせに、帰国後旧市街の店などに行った」「ロンドンからのフライト中に席を4回変わった」「頭がおかしくなり隔離されている病院を脱走して、警察に捕まった」などというデマも出回り非難されています。

こちらの記事では、そういうデマを否定しています。

 

cungcau.vn

 

彼女がここまで非難される理由としては、政府や国民のかなり大きな痛みを伴う努力により、ウィルスの拡散を防いできて、ようやく安全宣言を出そうという矢先にウィルスを持ち込んだことだけでなく、彼女の家柄が鉄鋼業界の大物で、超セレブだったということで、一層憎しみを燃え上がらせているように思います。

ビジネスクラスでヨーロッパに旅行して、セレブっぽいドレスを着たり、日本で一時期有名になったセクシーに塩をかける肉切りシェフと一緒に肉に塩を振っている動画もでてきました。

しかも多くの人を巻き込んでいます。今まで感染者が16人だけですべて完治していたベトナムで、彼女から広がって感染者が30人にまでなり、彼女の家の近くが封鎖されたり、彼女から感染した外国人などが行った先々での接触者も突き止められ、隔離されることになりそうで、一人から大きな影響を与えています。

これはベトナム国内だけにとどまりません。彼女はイギリスにいる姉を訪問しにヨーロッパへ行っていて、その姉も感染が確認されているのですが、感染後にミランやパリのグッチやサンローランのファッションショーに参加していたということで衝撃が走っています。

 

www.scmp.com

 

もし自分がベトナムでコロナウィルスに感染したら?

この一連の騒動は、コロナウィルスそのものよりも恐ろしい。

もし、自分が日本から来た誰かと接触して、コロナウィルスを発症させてしまったら、一夜にしてベトナム国民の敵となる外国人となりそうです。

自分が感染してしまったら、近所が封鎖されてしまい、近くには一般の住宅だけでなく、25階くらいのアパートが6個くらいあるので、住民が隔離され、「あの日本人のせいで…」となり、復活しても近所の人たちにも合わせる顔がありません。

実家に避難していた妻や子供をそろそろ呼び戻そうと考えていた矢先だったので、もし自分が感染したら、妻と子供も隔離されるし、アパートの中も消毒液をかけられてしまうし、と考えると、まだ先にした方がいいかなと思います。

この騒動を見てから、「感染したらヤバイ。絶対に感染してはいけない」と思うようになり、一層頻繁に手洗いするようになりました。

また、いつ外出禁止状態になるかわからないため、昨日は米を買ってきたし、少しずつ食べ物は備蓄していきたいと思います。

日本からベトナムに来る方も、自分がウィルスの発信源になるとこれほど大きな問題になるため、体調が悪い場合は絶対に来てはいけないし、健康申告書には正しい情報を書いて入国するようにお願いします。

私も明日は我が身で、いつ隔離施設に連れていかれることになるかわからないため、お泊りセットなどは用意しておきたいですね。持ち込み可能であれば。

自分の写真や嫁や子供の写真が拡散されヘイトの対象になるのが一番恐ろしいですね。嫁は「そうなる前に離婚しよっか」と言っていますが。

 

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