ベトナムは事実上入国停止です - 元ベトナム人技能実習生送り出し機関の日本人スタッフの日常

今か今かと思ってこまめに情報をチェックしていましたが、まさか昨日寝ている間に決まってしまうとは。

しかも、報道などでベトナム政府の動きが発表されたあとも、確認に確認を重ねる大使館はいつも情報の発表が１～２日遅れですが、今回は早かったです。

ビザ免除国の人たちもすでにビザを持っている人たちでも、入国するにはベトナム政府が認定するコロナ陰性証明書が必要となり、そのような証明書は現状存在しないため、すべての外国人の入国は事実上禁止のようです。

こういうのが早めに出てよかったです。コロナが長引いて、しびれを切らしてうっかり日本に行っていたら、家族にも会えなくなってしまいました。

3か月おきに海外でてビザを更新している日本語教師の人や、英語教師の外国人など相当な影響がでてきそうです。

私は幸い、1月に労働ビザを更新したばかりなので、あと2年近く残っています。

今回はベトナム政府の動きの早さや、国民の団結感はすごいですね。

2月初めから中国との便を停止、国境封鎖、学校休みからはじまりましたが、

特にハノイで初めての感染者がでて、そのエリアが封鎖の翌朝に、パニックを起こした人たちが食べ物や生活用品の買いだめをしてスーパーがカラになったときに、在庫数倍作戦＆封鎖エリアには食べ物を配る作戦で、市民を落ち着かせたところなんかは本当にすごいと思いました。

私もベトナムにいると自分が外国人ということもあるので、警戒感MAXですが、日本のFacebookを見ると、

「今日はイベント出店！」

「〇〇で飲みました！」

「今日は講演会に参加！」

など通常モードな投稿も結構あって驚きました。

日本では、「これは年よりの病気で風邪と変わらないんだから経済を回せ。検査なんかさせるな。医療崩壊するだろ」という意見と、「感染者を極力減らすために家から出るな」という論者が、お互い人格否定までしながら争っているように見えます。

私はベトナムにいて、周りの人たちが給料が減ったり仕事がなくなったり大変な思いをしながら耐えてきているのを見ているので、ベトナムのやり方が間違っていたと思いたくないバイアスも働き、「できるだけ感染者を見つけ、即隔離（自宅隔離も含む）が良い」という意見です。

そういうこともあって、日本は検査数も少ない上、外国人もスルーで入国（ベトナムではほとんどの感染者が外国人）状態だったので、絶対にヤベェよなあと思ってみていました。日本は医療がしっかりしているので国内では心配ないかもしれませんが、感染者がうっかり海外に出てしまった場合ですね。

日本からベトナムに入国してきて感染がわかった場合に、その人と会った人、そのまた会った人などが次々に隔離されるので、周りに与える影響が大きすぎ、場合によっては仕事を失うなど、その人たちの人生まで変えてしまいかねます。

医療体制も日本ほどよくないため、感染を拡大させてしまったら、場合によっては死んでしまう可能性もあり、日本人からそういうことが起こってほしくないという気持ちもありました。

イタリアへ行っていたのを隠してロンドンからベトナムへ戻り、感染を拡大させた女性から感染した同居のおばと、同じ便に乗っていたイギリス人も「危ない健康状態」という報道もありました。

そういうこともあり、仕事には大きな影響がありますが、日本からの入国はずっと禁止にして欲しいと考えていたので、今回の決定は個人的には大打撃で不安でもありますが、良いことだと思います。

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