このまま募集や教育を継続すれば不幸な人をたくさん出してしまう

Facebookを見ていると、非常事態宣言明けには飛行機が飛んで、技能実習生が入ってこれるみたいな書き込みなどあって、そんなわけあるか。どんだけ危機感ないんだと思いますね。

前の投稿にも書いたとおり、日本はこれから限定的に経済を再開しながら感染者を減らしていく「ダンス」期に入ります。そこから徹底的にゼロを目指さなければ、コロナ撲滅国との入出国を再開できるとは考えられません。

ものすごくうまく行ったとして、収束は10月。そこから海外からの入出国は数カ月後になるかと思いますが、仮に10月に鎖国が解除されたとしましょう。

今に至るまでに入国を待っている技能実習や留学生たちの人数は、

年間の入国者が技能実習が年間8万人、留学生が2万、技人国と特定技能あわせて2万として、1カ月あたり1万人。

フライトがいきなりフルオープンになったとして、1フライトあたり平均して220人とすると、ハノイからだと週に1.5万人くらいの輸送が可能です。

3月から9月末までに入国を待っていた人の人数が6万人で、その半分がハノイから乗るとして、2週間でさばけます。

しかしいきなり6か月分の技能実習生たちが1カ月の間に来てもさばけないうえ、ソーシャルディスタンスで寮や教室の人数制限も出てくるし、公共の交通機関が使えなくて2週間の隔離なども出てくるので、実際にさばける人数はもっと少ない。撤退するところもでてくるのでもっと少ない。

フライトが完全にフル稼働するとは考えにくいし、そのフライトに全部技能実習生や留学生だけというのも考えにくいことからも、10月まで待機していた人たちの入国が終るのが、早くて来年4月末頃。

3月以降に面接をした人たちが日本に行けるのは、2021年の5月以降になります。

オリンピックがどうなるかわかりませんが、入国の規制も出てくるため、現実的にはオリンピック明けでしょう。

これはもう政府レベルで外国人労働者や留学生の入国や新たな面接などを今後1~2年間くらい規制してもいいレベルです。

これから失業者がたくさん出てくる中で、外国人も当然職を失うため、現在日本に入国している人たちの職を人手不足の業界に回していくだけでやっとやっとではないでしょうか。

そうでなければ、職にあぶれた外国人がたくさん失踪者になったり帰国しつつある中、新規の労働者などを入国させて、また不幸な人を生み出していく状態となります。

こういうことを考えずに、今でもアホな送り出し機関は「コロナにも負けず面接しています!」などと言ってバンバン募集や面接をしています。

例えば悪いですが、製造業に例えると、出荷できる見込みのないことを状態で継続して材料を仕入れて、製品を作っている状態だと思います。このまま募集や教育を継続し続ければ、たとえは悪いですが在庫の山となり、いつかは廃棄(日本に行くのをあきらめてもらう)せざるを得ません。

私の勤務先は日本への人材業一本でやっているので、ここを思いとどまるのは大変な勇気が必要です。