ベトナムにおける日本語の未来

なんか日本にいるとベトナムでは日本や日本食、日本語が大人気とか言われているけど、住んでいると全くそんな感じありませんね。

日本人がアメリカのドラマみたり、ハンバーガーたまに食べたりするからといって、「アメリカが大好き!」という人であふれているわけではないのと同様に、コナンや海賊の漫画を読んだことがあるからといって日本及び日本食及び日本語が大人気というわけではないでしょう。

現在日本語を勉強している人が多いのは、国内に仕事がないので海外に出稼ぎにいかねばならず、募集が多いのが日本だから日本語の教育関係の学校が多い。

しかし、労働目的以外の日本語学習はどうなんだろう?日本や日本語が大好きでたまらないから勉強しているというのは多くはないんでは?日本の大学でフランス語学科や中国語学科があるような感じだと思います。

子どもに日本語覚えさせようなどという親は皆無ではないでしょうか。私の周りは子供には100%英語。近所の子供たちはみんな英語を話す。

SNSを見ていても最近は送り出し機関の経営が傾いているので日本人の日本語教師の求人に出くわすことは少なくなっているが、ネイティブの英語教師はロックダウン明けた今では毎日のように見ている。

日本語教育にも関わっている私の立場からこのようなことを言うのもなんですが、技能実習生にがんばってN3とかN2をとってもらっても、帰国後に将来役に立ったり、給料が上がったりする可能性は限りなく低い。

役に立つのはN2の上澄みやN1を取るようなビジネスレベルの日本語や、日本語以外の頭の良さなどを持っている人だけ。それ以外は日本語教師がせいぜいで、日本に労働に行く人が少なくなれば活躍の場などない。

ベトナム在住の日本人も多くはないし、観光客も存在感がないくらい少ないので、サービス業でもいらない。中途半端な日本語能力は、日本でしか役に立たない。

コロナを機会に去年8万人までいったベトナムからの技能実習生や労働者が今年は1万人程度になり、来年になっても3万人とか少なく、その後は4万人や5万人とすこしずつふえていくかもしれないが、そのころには他の国もコロナを収束させているので、ベトナムばっかりが多いなんてことはなくて、たくさんいる外国人の出身国のひとつ程度の位置づけになるのではないでしょうか。