外国人労働者や留学生が覚えた日本語は、日本人が思っているほど将来役に立たない件につきまして
2019年はベトナムでは外国人観光客数1800万人をめざしていたようですが、土壇場のコロナウィルスで達成できたかわからないですね。わかっている範囲ですと、9カ月で1287万人だったので、ほぼほぼ達成できたのではないかと思います。
こちら、去年のデータです。
2018年は外国人観光客数が1549万人。らい。
上から順に見ると
1.中国 約500万人
2.韓国 約350万人
3.日本 約83万人
4.台湾 約71万人
5.アメリカ 約69万人
6.ロシア 約61万人
7.マレーシア 約54万人
8.オーストラリア 約39万人
9.タイ 約35万人
10.イングランド 約30万人(イギリスかイングランドか不明)
11.シンガポール 約29万人
12.フランス 約28万人
13.ドイツ 約21万人
となっています。韓国より中国の方が多いのが驚きです。空港や観光地に行くとだいたい韓国人ばかり見るので。台湾は人口が少ないのに日本にも去年は中国、韓国に次ぐ3位で480万人くらい来ていて、ベトナムにも71万人も来ているので、本当に活発に動く人たちですね。
日本は3位で、83万人なのですが、外国人観光客数の全体の5.3%くらいしかない。国内旅行者を含めると、9560万人いるそうなので、0.86%くらいにしかならない。
この数字だけ見ると、日本は3番目に多い観光客で大健闘していますが、何が気になるのかというと、技能実習生や留学生たちが帰った後の仕事です。商売は観光客相手だけではないですが、私の勤務先ではサービス業をメインにしようとしているので、できれば身に着けた日本語やスキルを生かしてほしいですが、生かす機会は少なそうです。
ホスピタリティ業界で役に立つ外国語でしたら、英語が圧倒的に役にたち、次に韓国語、中国語でしょうね。他の業界でも同じだと思います。
日系企業で勤務できるのは、かなり優秀な上澄みの人たちだけで、あとは日本語の先生になったり、たまたま流行っている労働者送り出し関係の仕事をする以外になさそうです。日系企業も日本語使わないで英語使っているところもあります。ただし、日本人上司の英語が下手すぎて何言っているかわからない状況も少なくはないようです。
日系企業の数は2000社くらいで、韓国系の企業は倍の4000社、その他外資系企業は毎月300社くらいの勢いで増えているようですので、数だけで見たら、全体に占める日系企業も多くはないようです。
ベトナムに住んでいる日本人も去年の15000人から最近20000人に増えたようですが、韓国人は15万人くらい住んでいるようなので、韓国が身近な感じがします。
これを逆の立場に考えると、例えば日本人が人口1億4千万人くらいのロシアに留学も含めて年間10万人くらい行くような状態だったとして、使う機会が限られているため、ロシア語を使って飯食っていけるのは、そのうちの僅かなものでしょう。
日本だと、ベトナムでは第一外国語として中学や高校から学んでいるという話もあるのですが、実際どうなんでしょう。私は見たことがありません。
日本語は難しいので、他の外国語に比べて何倍も努力が必要で、単純労働でさえ日本人の求める日本語力は高い。しかし将来役に立ちにくいという悲しい現実。
個人的には、日本語が身につかなくても、身に着けたけど生かす機会がなくても、若い頃に海外で働いた経験というのは、違う立場になってモノを考えられるようになっていくというだけでも価値があるものだとおもっています。それに多少の貯金で、家を買う、学校へ通う、土地を買う、起業するなど様々な使い道がありますが、家を買うとか土地を買うとか日本人はけっこうバカにしますがそれでも良いと思います。土地を買った人とかは、近い将来富豪になってバカにした人の前に現れるかもしれませんし、不動産が値上がりしない田舎で家を建てたというだけでも、古い昔ながらの家から新しい家に住むというのは、その家族の歴史にとっても意味があり、将来の力になると思います。
国全体としても、毎年20万人くらいの若者が海外に働きに出たり学びに出たりして集まった経験や知恵などが、この先の力になっていくと思います。
日本語は将来役に立たないながらも、日本で働くためにはやはり身に着けて欲しいものです。言葉ができれば、吸収できる知恵も増えていきますが、上から目線で、「覚えた日本語が財産だろ」「日本の進んだ技術を教えてやってんだ」というのは違うと思います。