ニルバーナシナリオでコロナ撲滅した国で構成される「東半球ブロック」に日本は入れるか
ベトナムはSARSを発見したイタリア人医師がいたことがきっかけですが、SARSをいち早く発見し、3週間で封じ込めた国です。
今回のコロナウィルスでも日本人が「年寄りの風邪」程度の認識で、都市封鎖している中国アホかとか思っている間に、ベトナムは日本人から見たら過剰とも思える対策をして、それを発展途上国が怖がって経済を犠牲にしているなどとバカにする日本人もいました。
数カ月が過ぎ、今度はベトナムの感染者数が少ないのはデタラメだとか、検査がいいかげんだとかいう日本人もいて、こちらの人がどんだけのものを犠牲にしてコロナの封じ込めに努力してきたかということを身近で見ている分、腹が立ってきます。
世界中が「年寄りの風邪」と思っている中で、なぜベトナムはいち早くコロナの危険性に気づけたのか謎はあります。中国と政府同士で情報交換があったのか、それとも諜報活動によって得られたのか。
あるTwitterによれば、台湾も含めて、中国を信じていない国ほど対策が早かったと書かれていて納得です。
コロナを撲滅できそうなのは、ベトナム、台湾、香港、中国、韓国、ニュージーランドやオーストラリアくらいでしょう。(潜伏期間が考えられているよりも長いとか、動物を通して感染するようなことがなければの話です。)
日本を含めた他の国は感染者が出すぎてしまい、数は減らせても封鎖や緊急事態を解いて気が緩めば、また増えていくだけなので、ある程度の自粛を数年にわたって行う必要があります。
そこで、世界は撲滅できたグリーンゾーン国と、撲滅できていないレッドゾーン国に分かれていくという記事も以前紹介しましたが、コロナ撲滅の「ニルバーナシナリオ」を目指すニュージーランドは実際にそういうことも考えているようです。
名付けて「東半球ブロック」。
豪州を含め排除戦略を採用する国が増え、ゆくゆくは中国と香港、シンガポール、韓国といった国・地域内で往来が可能になり「東半球ブロック」が形成されると想定している。
という内容です。
日本には家族や友達もいて大切な母国であるだけでなく、外国人材を日本に送り出す仕事の私にとって、日本がグリーンゾーンになってもらわなければ困ります。
しかし現状は悲観的にしか見れません。
コロナへの対策もそうですが、外国人留学生や実習生、労働者などが使い捨てにされていることなど、今あまり声が上がっていなくても、嵐が過ぎた後に「日本でヒデェ目にあった」という話は共有されていくはずです。
その状態でオーストラリアも日本人のワーキングホリデーなどの外国人労働者がいないと人手不足で農業が回らないという状態のようで、日本人を含む出稼ぎ外国人労働者がいなくなります。というより、西洋人はアジア人よりコロナで死んでいるので、恐怖が半端なく、レッドゾーン国には強い警戒感を示してグリーンゾーン国への入国は半端なく厳しくなるでしょう。
そうすると、グリーンゾーン国のベトナムとは時給2500円とかで、語学も習得が簡単な英語となると、日本に行く理由が見当たらなくなりますね。
レッドゾーンになるとインバウンドも完全終わりましたね。日本は死者が少ないし感染者の数を抑えたから大丈夫だという理屈は外国人には通じません。日本人はなぜか死ななくても欧米の人たちはどんどん死んでいるし、医療費で破産するし、帰国後に持ち帰る危険性もあるので、グリーンゾーンとなってそう名乗れる理由やデータを公開しない限り外国人が来ることもないでしょう。日本人が外国行くのも難しくなるので、海外旅行行く人が減って国内旅行が増えれば良いと思います。
SNSの外国人材コミュなどを見ていると、6月くらいには普通に戻るような楽観的な人が多く、実際にそうなって欲しいのですが、自分や家族、社員たちの生活もかかっているので、6月や9月に元に戻ったときに全力で再開できる「Aプラン」だけでなく、1年かかった場合、2年かかった場合、5年がかりの場合などネガティブなことも想定していろいろなシナリオを練っていかなければなりません。
2年かかろうが、5年かかろうが、私は外国人材を通した日本の多様化はさまざまな問題があろうと、真理だと信じているのであきらめません。石にしがみついででも頑張るつもりです。