法螺話をする怪しいおっちゃん

この間までベトナムに住んでいた自称コンサルの怪しいおっちゃんが、うちの社長をたぶらかそうとしょっちゅう連絡してくるらしい。

その怪しいおっちゃんが来たのは2か月前くらい。入国の見通しも立たず、先の面接もないので藁にもすがる思いで社長もいろんなネットワーキングに精を出していた時期があり、私はそれを横目に見ながら「今のご時世、ネットワーキングで人材の仕事があるか!新規事業手伝え!」と冷ややかに見ていたのですが、その中のひとりから「監理団体を紹介する」知り合いがいると言われたようです。

「監理団体を紹介する」と言っているベトナム人にまともなベトナム人はいないし、どうせどこかで手にいれた名刺を売りつけてくるだけだろうし、たとえその人が監理団体と強い信頼で結ばれていても、監理団体にとってはよく知らない送り出し機関を紹介されるメリットなどはないはず。

と思っていたところ、とんでもなく怪しい風体のベトナム人女性が来て、なぜか自信満々で、明らかにウソっぽいことばかり言ってくるので1秒でも一緒にいるのが嫌でした。

社長に「どうですか?」と聞かれ、「怪しすぎますね」と答えて、自分もそう思うと言って終わったと思っていたところ、翌日社長が「昨日の女性が紹介した日本人と会ってくれませんか?」と言ってきて、「そんなのは時間の無駄だから会いません」と答えたところ、もうすでに社長の後ろにいて聞こえてしまった。

話してみると法螺話ばかりで、自分が所属している送り出し機関がこの間ウン億円の所得隠しでニュースになっていたグループと付き合いがあるだけという話。その送り出し機関との関係はブローカー契約のようなので、仕事をとってこないと金が入らないので、日本に帰国して営業して仕事を取ってくる予定だという。

適当に相槌を打って帰ってもらって一件落着だと思っていたところ、そのおっさんがブローカー契約していた送り出し機関とモメたのかしらないけど、うちの社長のところにアタックしに来ているではないか。

うちの社長はすぐ騙せそうな顔しているので、たまにこういう日本人からアタックかけられることがある。しかも今は藁にもすがる思いでネットワーキングなどをしているところだったので、かなりのカモに見えたのかもしれない。

うちの会社はブローカーなど使わないしキックバックもやらないので、そう伝えたようですが、日本で支部作って月給でいいみたいな話をしたそうです。

私もスタッフもみんな給料下げて頑張っているところ、支部作って怪しいオッチャンに30万くらい給料払って、見返りは全くないですよ。それどころかあんな怪しいオッチャンを日本の代表なんかにしたら、今のお客さんもみんな逃げていきますよと話しました。

今日も「この監理団体のグループ紹介できる」みたいなことを言ってきたようで、そのグループの資料を送りつけてきました。これ、お前の個人的なつながりじゃねぇだろ、ブローカー契約してた送り出し機関と契約してたところじゃねえかと思いました。

その監理団体グループの親玉はこの間5億円の所得隠ししてニュースになったところで、名前を見せたら、「あっ!T〇Sグループとつながりの深い!」というのがすぐに分かったようで、あきらめてくれました。

私も会社のピンチにきれいごとばかり言うつもりは全然ありませんが、明らかに会社にとってメリットが全くなく、銀行からお金を借りて日本に支部を作ってそいつの給料も出した挙句、あの怪しさだったら仕事なんかとってこれないだろうし、とってきたとしても問題だらけの会社だろうし、今お付き合いいただいている既存のお客様からは信頼を失うので、会社にとってのメリットはひとつもありません。

そのおっちゃんのFacebookみたところ、技能実習が困難になった外国人をかなりの低賃金で募集する投稿をいくつかのグループにしていました。監理団体でも人材紹介業でもない立場の個人のおっちゃんが、あんなことやっていいんだろうか?